ホルミシスとは?

もともとある物質が高濃度または大量に人体に用いられると有害であるのに対して、低濃度または微量であると有益な作用をもたらす現象のことをホルミシスといいます。この現象から、ラドンガスにも同じ現象が起こり、大量に用いると有害であるのに、微量であると人体に有益に作用することが分かりました。
          

ラドンガスのホルミシス効果

ラドン温泉で国内屈指の 秋田県 玉川温泉や鳥取県 三朝温泉は、有名な療養温泉です。難病患者も年間数百万人が湯治に訪れているほどです。ここの源泉は、地盤であるラジウム鉱石が地中から噴出される温泉(水)によって分解されることで低線量の放射線ガスを発生させています。これが「ラドンガス」です。ラドンガスに含まれる低線量の自然放射線を、呼吸によって吸引したり入浴によってなどで体内に取り入れると、人体細胞を良好に刺激し、様々な健康効果をもたすことで、今もっとも注目されています。
          

          
          

ホルミシスのはじまり

NASA(アメリカ航空宇宙局)より、宇宙放射線環境内での宇宙飛行士の生体調査を委託された、ミズーリ大学名誉教授のトーマス・D・ラッキー博士は、宇宙飛行士が宇宙へ行く前より、帰還したあとの方が健康状態が良くなっているという結果から、適量の放射線を浴びた方が、生体によい影響があるということを発見しました。
ラッキー博士がNASAから依頼を受けた当時はアポロ計画の推進中でした。そのため地球上の数百倍以上の宇宙放射線を受ける宇宙飛行士の影響に対して調査が必要でした。以来ラッキー博士は、10年以上の歳月をかけて研究を続け、研究の成果をアメリカ保健物理学会誌「Health Physics」(1982年12月号)に発表しました。
こうして生体への有益な効果は、ギリシャ語の「hormaein」(刺激する)を語源とし、現在はホルミシスとして呼ばれるようになりました。
          
          
          
          

          
          
          
          
          

低放射線ホルミシスの概念

生体が放射線を浴びた場合、放射線量がゼロから増加していくと、カラダや健康にいいとされる効果がZEP(しきい値)まで現れ、それ以上の放射線量になると有害で、最終的には致死量に達するという研究結果をラッキー博士が発表しました。しきい値とは境界線を示し、しきい値内の低線量放射線であれば、生体を刺激し高い細胞活性効果が認められるという、いままで世界の放射線学会の主流的学説である、放射線は微量でも有害で、DNAは受けた放射線量に比例して変異するという概念と真っ向から対立するものでした。 当然のことながら、ラッキー博士の概念は、ほとんど省みられずに埋もれてしまいましたが、日本の電力中央研究所の服部禎男博士を中心とした研究者の研究や実験によりラッキー博士の理論が正しいことが証明されることで、多くの放射線学者や医療関係者の注目を集めることになりました。
          

          
          

低放射線はカラダにいい!!

放射線には、人工放射線と自然放射線があります。レントゲン撮影やCTスキャンなど医療で使われるX線や、核分裂のエネルギーを取り出す原子力発電で発生する放射線などは人工放射線です。東日本大震災による福島原子力発電所の人工放射線被曝はいまだ記憶に新しく甚大な被害をもたらしましたが、この人工放射線は大量に浴びると人体に害を及ぼし、ひどい場合は死にいたらしめる大変危険なものです。対しまして、自然放射線とは、もともと自然界に存在する放射線で、宇宙線や大地、建物やわたしたちが普段食べているさまざまな食物、大気中にも常に存在する微量の放射線が自然放射線といいます。実は、この自然放射線の10倍~100倍くらいの放射線を浴びるとカラダや健康にいいことがわかりました。
           
          
          

          
          
          
          
          
          

世界で認められているホルミシス

ホルミシスで世界的に有名なのが、オーストリアにあるバドガシュタインのガスタイナー・ハイルシュトレン(治療用坑道)です。もともとは、金の採掘用坑道でしたが、約50年前坑夫たちの関節痛が大幅に改善されたことから偶然にこの効果が発見され、いまではヨーロッパ中からたくさんの難病患者が訪れる巨大なラドン浴療養施設となっています。坑道内には、日本のラドン・ラジウム温泉とは比べものにならない程のラドンガスが充満されています。そのため、治療は1年に1回までとされ、原則1日おきに1時間まで、1回の療養期間中は最高で10回までしか入れないという、厳しい制限で管理されています。
バドガシュタインは、ローマ帝国時代の古くから金山として知られていましたが、重労働者である坑夫たちの様々な病気が治ることでも知られていました。今ではラドンによるホルミシス効果が科学的に検証され、オーストリアやドイツでは健康保険の適用にもなっています。
          

          
          
          

万病の素「活性酸素」を抑制

健康や美容を語るうえで重要なキーワードは「活性酸素」です。酸化させる力が非常に強力でとても活発な酸素のことです。普段の生活で呼吸によって取り入れている酸素の約2%が活性酸素になるといわれています。この強力な酸化作用の攻撃力で、生体の細胞内に侵入したウィルスや細菌を退治するという、人体にはなくてはならない存在でもあります。しかし、一方では良好な細胞や組織までも酸化させて、重大な損傷を与えたり、DNAを損傷させてしまうのも、この活性酸素が原因のひとつです。がんや慢性病を始めとし老化の原因など、万病の素とも言われる活性酸素ですが、ホルミシス効果により抑制させる効果があるとわかりました。
          
          
              

ホルミシスの強力な抗酸化作用

活性酸素を打ち消す抗酸化作用としては、ビタミンC・Eの摂取がいいといわれます。しかし、そのビタミンC・Eとは比べることができないくらいの抗酸化作用を促進できるのがホルミシスです。ホルミシス効果で、細胞の大部分を占める水分を電離し一時的に活性酸素を発生させます。これによって人体がもともと持つ抗酸化作用をさらに促し、活性酸素を打ち消してしまうことがわかりました。大量では毒となるものが、微量の場合は有益ということは医薬品でもたくさん症例があります。「万病の素である活性酸素をこれほど打ち消す働きは他にはない」と、世界的な巨大医薬品会社の研究者も認めるほど抗酸化作用があるのがホルミシスなのです。
          
          
          
          

          
          
          
          
          

抗酸化酵素が150%増加

ホルミシスに関連する実験は、日本国内の研究所や各地の大学でもさらに進んでいます。活性酵素を抑制する抗酸化酵素「SOD(スーパーオキシド・ジムスターゼ)」と「GPx(グルタチオン・ペルオキシダーゼ)」は、ホルミシスによって飛躍的な増加が見らます。岡山大学の山岡聖典教授と東京大学の二木鋭雄教授による実験では、このSODとGPxのレベルが150%増加することが、東京大学先端科学技術研究センターで行われたマウスのエックス線全身照射により確認されています。
ホルミシスでは、人体細胞に簡単に取り込むができる低放射線物質としてラジウム鉱石から発生するラドン222による効果が注目されています。ラドン吸入調査によると、やはり抗酸化酵素SODの活性化や血中の悪玉コレステロールや過酸化脂質の濃度が減少することが確認されています。これまで医薬品で抗酸化酵素を増加させようとしましたが、実際には細胞を取り囲む細胞膜に阻止され、容易には細胞内に入り込めませんでした。ラドン吸入によるホルミシスでは、これを簡単に成し遂げるため臨床的にも最も効果が期待されています。
          

          
          
          

細胞の若返り効果

活性酸素を抑制すると、細胞膜の透過性が改善されます。過酸化脂質の濃度が減少することで細胞膜の透過性がアップします。透過性が良くなると血液の運んでくる栄養分などが、細胞により多く取り込まれます。さらに細胞内でつくられたタンパク質や酵素などの良質な物質とDNA修復時に発生した老廃物も細胞から送り出されやすくなります。それによって細胞間の連絡がスムーズになり、細胞の新陳代謝が改善されます。年齢とともに低下する細胞膜の透過性が改善されることで、細胞の再生や修復が本来もつ正常な機能に戻り、細胞が若返る効果があることも確認されています。
          
          
          
          

          
          
          

がん抑制遺伝子p53が活性化

がんは日本人の死因としてもっとも多い病気ですが、がん発生原因としてはDNA損傷が関連していることがわかっています。がん抑制遺伝子p53は、細胞内でDNA修復や細胞増殖を遅延させ、修復できなかった細胞を死滅(アポトーシス)させる働きがあります。このがん抑制遺伝子p53が、ホルミシスによって活性化することが確認できています。
がん抑制細胞遺伝子p53の各臓器の活性変化(グラフ)は、奈良県立医科大学医学部の大西武雄教授の実験によるものですが、対照群であるマウスに対して低放射エックス線を異なる線量で6時間照射した結果です。いずれも、がん抑制遺伝子p53の活性化が確認され、がん細胞の増殖を抑制する効果が表れています。ホルミシスの専門機関である医師などによる数々のケーススタディも報告され、実際の医療現場においても、ホルミシスの有効性が確認されています。
          
          
          
          

          
          
          
          
          

ホルミシスで各ホルモンが増加!!

ラドン吸入によるホルミシスの効果については、生体の各ホルモンの活性化についても研究されています。いずれも各ホルモンの飛躍的増加が確認され、カラダだけでなく気持ちやお肌の状態まで全身的な健康と美容のさまざまな改善に効果があることがわかっています。
岡山大学の山岡聖典教授は、同大学の古元嘉昭教授らともに、ラドン吸入によるホルミシス効果によるホルモンの増加を、ラットによる実験体を使い調査しています。
(各ホルモンの下記グラフ参照)
いずれも各ホルモンの分泌が、対照群である普通のラットに比べて明らかなホルモン増加が確認されています。
          
          
インシュリン
インシュリンは、すい蔵からでる体内ホルモンのひとつで、血糖値をつかさどるホルモンです。血糖値は食事など様々な原因によって変動しますが、血糖値を常に一定の範囲に保つために、インシュリンが働きかける役目をもっています。
          
          
エンケファリン
メチオニンエンケファリンというホルモンは、痛みを和らげる鎮静作用があります。そのほかの働きとして、がん細胞に直接作用しの増殖を抑制する作用があり、血管新生や創傷治癒、細胞増殖の調整をしていることがわかっています。
          
          
アドレナリン
脳の神経伝達物質のひとつで、ヤル気を起こし積極性を促進します。血管を広げ筋肉内の血流を増加させたり、普段以上のチカラが発揮できたり、脳内の他のホルモンの分泌も助長し、美容や精神の健康に欠かせない役割はたしています。
          
          
ベータエンドルフィン
脳内モルヒネとも呼ばれ多幸感や爽快感の他に鎮静・鎮痛作用に働くホルモン。脳を活性化し精神的ストレスの解消効果もあり、免疫細胞の防御反応を増強する作用や、がん細胞を除去するナチュラルキラー細胞を増加する効果があります。
          
          

          
          
          

糖尿病の抑制効果

糖尿病には、自己免疫疾患で発症するⅠ型と生活習慣病のひとつと考えられるⅡ型の2種類があります。日本人で多いのがⅡ型のインスリン非依存型です。ホルミシスでは、ホルモン分泌が増加されるのは前述のとおり確認されていますが、一般財団法人電力中央研究所の研究報告でも、糖尿病の発症抑制効果(グラフ)が確認されています。
糖尿病の発症抑制効果に対する実験には、Ⅰ型を発症するマウスに生後12~13週で、0.5グレイというガンマ線を照射しました。通常では、15週で発症がみられ22週では実に60%以上がⅠ型を発症するのに対して、照射された実験体は発症するのが抑制されることが確認できています。 さらにⅡ型に対しても、インスリン抵抗性とインスリン分泌低下についての実験が行われています。いずれにしても、平均寿命が延び老化現象も改善され、正常な実験体の肝臓細胞に近い状態であることが確認されています。